不妊治療薬

項目 解説
クロミフェン療法
(クロミッド)内服薬

卵胞を発育させるお薬です。生理3〜5日目より3~5日間、1日1錠または2錠内服します。

長期的に使用するとおりものの減少や子宮内膜が薄くなるといった副作用が出ることがありますが、数周期で元に戻るため、過度な心配はいりません。

4つ以上の卵の発育を認める場合は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

HCG注射またはブセレキュア、または両方を使用して排卵誘発を行います。

シクロフェニル療法
(セキソビット)内服薬

卵胞を発育させるお薬です。生理5日目から1日6錠を5~10日間内服します。

クロミッドに比べると、排卵誘発の作用は弱いのですが、副作用は少ないお薬です。

軽度生理不順の方に使用します。

アロマターゼ阻害薬

レトロゾール

卵胞を発育させるお薬です。生理3~5日目より5日間、1日1錠または2錠内服します。

クロミッド(半減期5~7日間)に比較して半減期が45時間と短いため、副作用が少なく妊娠率が高いです

2022年4月より保険適応になりました

※HCG注射、またはブセレキュアにて排卵誘発を行います。

HMG注射

ヒト尿由来の性腺刺激ホルモンの薬剤で、卵胞を発育させるホルモン(FSH、LH)を含む注射です。LHの含有量によりいくつかの種類に分けられ、LH分泌が少ない方にはLHが多種類、LH分泌量が多い方には、LHが少ない種類を使用します。

4つ以上の卵の発育を認める場合は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

PureFSH製剤
(ゴナールエフ、フォリスチム)注射

卵胞を発育させる自己注射でFSHというホルモンを排卵まで1日1回注射します。少量の連日自己注射から始めて、卵胞の発育、卵巣過剰刺激症候群になっていないかを注意深く観察しながら、徐々に増やしていきます。

妊娠率も高いため本法は推奨される方法ですが、注射する期間が2週間以上かかる事や、通院回数が多いこと、費用が高いことが難点です。

3個以内の排卵を目指しますが、4つ以上の卵の発育を認める場合は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

HCG注射等で排卵誘発が必要です。なお、HCG注射には、子宮内膜が受精卵を着床しやすい状態にする作用もあると言われています。

ブセレキュア

排卵を誘発させ、発育した卵胞を排出させるお薬です。短期的に使うのであれば、副作用の心配はほとんどありません。(自費1本12,000円)

HCG注射

成熟した卵胞に働きかけて、排卵を誘発する効果がある注射です。

HCGが投与されてから、おおよそ24~36時間後に排卵が起きます。また高温期を維持する働きもあります。

デュファストン

黄体ホルモンのお薬です。子宮内膜を充実させ、受精卵が着床しやすい状態にします。

デュファストン自体には体温を上げる作用はないことが特徴です。

副作用として、胃腸障害(吐き気や嘔吐)を時々認めます。

ルトラール

黄体ホルモンを補う為のお薬です。子宮内膜を充実させ、受精卵が着床しやすい状態にします。

また、基礎体温の上昇作用があります。副作用として、胃腸障害(吐き気や嘔吐)がデュファストンと比べて少ないです。

カバサール

乳汁分泌ホルモンの働きを抑え生理不順を改善するお薬です。

副作用として吐き気や嘔吐、頭痛を認めることがあります。妊娠の可能性がある場合は中止してください。

ユベラ

微小循環を改善するお薬です。子宮内膜の血流を増加させ子宮内膜が厚くなることや、また、黄体機能が改善すると言われています。

エレビット
※サプリメント

妊娠を予定している方の為のサプリメントです(お薬ではありません)。

妊娠をすると栄養素がより多く必要になります。特に、葉酸というビタミンが不足すると、胎児の神経管閉鎖障害(二分脊椎や無脳症など)のリスクになります。妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間、1日当たり通常の食事からの推奨量240㎍に400㎍の葉酸を追加すると神経管閉鎖障害のリスクが半減します。

また、葉酸の他にも骨や歯をつくるカルシウムやそのカルシウムの吸収を促すビタミンD、貧血を予防する鉄などが含まれています。

メトホルミン
(グリコラン)

 メトホルミンと併用投与とクロミフェン単独投与の比較において、排卵率76,4%、26,4%、妊娠率27,4%、3,8%とメトホルミンと併用が極めて効果的であることが示されています。妊娠までの連日投与がなされます。造影剤を使用する際は内服中止を。副作用として、下痢、食欲不振、服痛、全身倦怠感、頭重を認めることがあります。

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