東京都文京区、白山駅1分。女医在籍の産婦人科

喫煙は局所の血流を悪化させ、卵子の減少（AMHの低下）を引き起こす可能性があります。また妊娠中の喫煙、受動喫煙には、胎児発育遅延、流産、早産や、乳幼児突然死症候群（SIDS）という新生児の原因不明の死亡のリスク因子となります。

ニコチン依存症判定チェック

以下、10項目答えて、ニコチン依存症かどうかをチェックしてみましょう。 （はい→各1点）合計点が5点以上の場合はニコチン依存症と判定されます。

受動喫煙の影響について

夫が喫煙する場合、タバコを吸わない妻が肺がんにかかるリスクは2倍になります。

禁煙治療

ニコチネルパッチによる禁煙補助治療

ニコチネルパッチは、市販名「ニコチネルTTS」として知られる貼り薬タイプの禁煙補助薬です。皮膚に貼ることで有効成分のニコチンが皮膚から少量ずつ体内に吸収され、喫煙をやめた際に起こるニコチン離脱症状（タバコを吸いたい強い欲求、イライラ感、集中力低下、落ち着かなさ等）を和らげてくれます​。タバコを吸わない間も体内に一定のニコチンを供給することで、無理なく禁煙を継続できるようサポートする仕組みです​。

• 効果： ニコチネルパッチを使用すると、禁煙開始直後の「どうしてもタバコが吸いたい」という衝動を抑えやすくなり、禁煙によるストレス症状（怒りっぽさ・落ち着かない感じ等）が軽減されます。貼付後およそ数十分で効果が現れ始め、一定時間ニコチンが皮膚から放出され続けます。これにより、タバコを吸わなくても比較的穏やかな気持ちで日常生活を送ることができます。ただし、ニコチネルパッチ自体はニコチン依存を治す「魔法の薬」ではありません​。薬の効果でタバコへの欲求を和らげつつ、その間に喫煙習慣に代わる新しい習慣（例えばガムや飴を口にする、軽い運動をする等）を身につけることが重要です。薬のサポートと患者様ご自身の生活改善の両輪で、禁煙成功率が高まります。

• 使用方法： ニコチネルパッチは医師の処方に基づき使用します。通常、1日1枚のパッチを腕や腹部などの皮膚が清潔で乾いた部分に貼ります。貼付部位は毎日変えて、肌への負担を減らします。貼ったまま入浴も可能です。就寝時まで貼付し続け、1日に必要なニコチンが持続的に供給されるタイプですが、睡眠中のニコチン摂取による不眠や vividな夢を見る副作用を避けるため、医師の指示で就寝前にはがす場合もあります​。使い終わったパッチは安全に廃棄し、翌日新しいパッチを貼ります。治療開始時はニコチン含有量が多いパッチから始め、数週間ごとに含有量の少ないパッチに切り替えていきます（段階的減量法）。これにより身体が徐々にニコチンなしの状態に慣れていき、無理なく完全な禁煙状態へ移行できます。使用中に気になる症状があれば、次回受診時に遠慮なくお申し出ください。

• メリット： ニコチネルパッチを用いるニコチン置換療法は、意志の力だけで喫煙を断つよりも禁煙成功率が向上するとされています​。禁煙補助薬と医療機関でのサポートを組み合わせることで、禁煙成功率がおよそ2倍に高まるとも言われます（個人差があります）。実際に禁煙外来を最後まで受診した方の多くが禁煙に成功し、健康を取り戻しています。また、禁煙によって得られるメリットも数多くあります。例えば血流の改善による冷え性の緩和、肌のくすみ改善、美肌効果、咳や息切れの減少、味覚や嗅覚の正常化など、女性にとって嬉しい健康効果が期待できます​。将来の妊娠・出産をお考えの方にとっても、禁煙は赤ちゃんへのリスク低減につながり大切です。当院ではニコチネルパッチ処方を中心に、患者様一人ひとりの状態に合わせた禁煙サポートを行っています。

• 副作用や注意点： ニコチネルパッチの主な副作用には、肌のかぶれ・かゆみなど貼付部位の皮膚症状があります。肌が敏感な方は赤みが出る場合がありますので、毎回貼る場所を変える、保湿を行うなどの対策を指導いたします。また、まれに頭痛やめまい、不眠などの症状が出ることがありますが、これはニコチンが体内に入る影響で起こる場合があります​。通常は軽微で一時的ですが、症状が強い場合はすぐにご相談ください。ニコチネルパッチ使用中は、喫煙を絶対に併用しないことが大切です。貼っているのにタバコを吸うとニコチンを過剰に摂取してしまい、吐き気や血圧上昇など体調不良を起こす恐れがあります。同様に、パッチ使用中はニコチンガムなど他のニコチン製剤も併用しません。​