カンジダ腟炎は、75%の女性が生涯で少なくとも1回は発症するといわれています。また、年間4回以上再発を繰り返す例をrecurrent vulvovaginal candidiasis(RVVC)と言います。この場合は、治療薬の変更や投与期間の延長をします。
症状
症状は強いかゆみまたは痛がゆさとカッテージチーズ、ヨーグルトのようなおりものです。
原因
カンジダ外陰腟炎はCandida albicansやCandida glabrataなどの腸や皮膚に常在するカビの一種が、肛門、外陰部を介して腟に移行し発症します。
例えば、抗菌薬内服後、妊娠、糖尿病、通気性の悪い下着の着用、不適切な自己洗浄、風邪、過労、睡眠不足、体調不良などが誘因となって発症します。
検査方法
カンジダ菌の検出は、培養法にて行います。
また、カンジダではなくトリコモナスや他の細菌による細菌性腟症である場合や、複数を併発していることもあるので、これらの感染の有無についても調べます。
なお、トリコモナスの検査は、自費となります。「トリコモナス核酸同定検査」は3,800円(別途容器代120円/1本)、「トリコモナス培養検査」は7,840円となります。
※細菌性腟症(bacterial vaginosis:BV)とは、何らかの原因で腟内の善玉菌(Lactobacillus spp.)が減少し種々の雑菌が異常増殖した病的状態のことを言います。
帯下増加、下腹部痛、不正出血の三大症状が認められます。
治療
腟内のカンジダに対する治療は、抗真菌薬のオキナゾール腟錠を1回挿入します。
また、腟周囲の皮膚の症状が強い場合には、抗真菌薬の外用薬(湿疹を伴っている場合は、弱いステロイドとの混合剤)を1日2、3回使用します。
オキナゾール腟錠の効果が不十分である場合は、違う薬を6日間、連日投与します。治療効果は連日投与の方がやや高いと言われています。
また、2015年より内服治療が保険適応になりました。ただし、下痢(1.91%)、悪心(1.91%)などの副作用を認める場合があります。
なお、内服治療については、妊娠中の方、授乳婦の方は使用できません。
診療時間
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