東京都文京区、白山駅1分。女医在籍の産婦人科

コストとリスクの観点から使用しやすく、特に月経困難症については高い有効性が示されています。

日本では、ノルエステロン・エチニルエストラジオール錠（ルナベル配合錠LDおよびルナベル配合錠ULD）、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール錠（ヤーズフレックス）が月経困難症に対して保険適用が認められています。

欧米では、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルエステロンが用いられることが多いですが、日本ではジドロゲステロン（デュファストン）と2008年に発売されたジエノゲスト（ディナゲスト）が子宮内膜症に対して保険適用が認められています。

低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬で症状のコントロールが難しい場合、また、40代以上で血栓症の副作用が心配される場合は、プロゲステロン作用の特異性が高く（内膜症を抑える効果が高く）、副作用が少ないジエノゲストを選択します。単独で長期に使用することができます。

ジエノゲストによる不正出血するために、ピルを3か月程服用したり、GnRHアゴニストを4～6ヶ月投与してからジエノゲストを開始する場合もあります。

薬物療法のみで疼痛のコントロールが難しい場合、疼痛の緩和を目的に腹腔鏡下手術を行うことがあります。

腹腔鏡下手術で子宮内膜症の病巣を切除した場合は、無治療の場合と比較して、32％ 対 80％ の確率で、より多くの患者の疼痛症状が改善されたとの報告があります。また、妊孕性（妊娠のしやすさ）の改善も期待できます。

手術後については、無治療の場合の再発率は34％ですが、術後に薬物療法を続けた場合は、再発率が8％まで大きく下がります。

2014年に改訂されたESHREのガイドラインでも、手術後すぐに低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬やジエノゲストなど、すぐに妊娠の希望がない方には長期間投与可能な薬を処方し、再発予防を目指すべきだと提唱されています。