子宮腺筋症とは
2018.03.28
本来は子宮の内側に存在しているはずの子宮内膜が、子宮の壁の中(子宮筋層内)に侵入する疾患です。子宮内膜は月経で出血する性質を持つので、子宮筋層内に子宮内膜が入り込んでしまうと、子宮の壁の中でも出血が起きてしまいます。それにより、本来、しなやかな子宮の筋肉が硬く肥厚してしまうので、様々な症状の原因となります。
好発年齢と頻度
好発年齢は35~50歳です。
約2割の女性が持っていると言われます。有病率は年齢とともに上昇し、40歳では30%程度に達すると言われています。
なお、子宮腺筋症の方の6~20%に子宮内膜症、64%に子宮筋腫を認めます。
原因
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出産や流産、あるいは手術などの機械的刺激により子宮内膜が子宮の壁(筋層)に入り込んでしまう
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あるいは、子宮内膜症(子宮腺筋症とは別の疾患と考えられています)の病変が、子宮の壁の中に発生してしまうなどが考えられています。
症状
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生理の量が多いこと(6割ぐらいの方)と強い生理痛(3割ぐらいの方)が主な症状です。典型的には生理の直前から激しい骨盤の痛みが間欠的に起こります。
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生理周期と関係のない骨盤内の痛み
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子宮腺筋症と不妊の関係についてはまだよくわかっていませんが、子宮腺筋症により子宮の環境が悪化し、着床しづらくなると言われています。また、流産や早産、赤ちゃんの体重が増加しない、破水、産後の大量出血などのリスクが高くなると言われています。
診断法
超音波検査とMRIにより診断します。
内診で子宮に痛みを認めることもあります。
治療について
子宮腺筋症の治療に関しては、症状の強さや、妊娠希望の有無、年齢などによって方針を決めていきますが、薬物療法または避妊リングにより症状を緩和します。
なお、薬物療法ができない、効かない場合などの時は、子宮腺筋症の病巣を手術で切除するという手段もあります。
ただし、手術の難易度が高いこと、また、術後は半年〜1年間程度、避妊しないといけないこと、あるいは妊娠後、子宮破裂のリスクもあるため、慎重に検討する必要があります。
妊娠を希望する場合の治療法
現在、妊娠を希望しない場合の治療法
診療時間
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