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2024.09.25

 

 

排卵誘発剤

 

クロミッド

生理5日目より5日間、1日1錠または2錠内服します。

クロミフェン療法内服薬で、卵胞を刺激し発育させるお薬です。長期的に使用するとおりものの減少や子宮内膜が薄くなるといった副作用が出ることがありますが、数周期で元に戻るため、過度な心配はいりません。

こちらの薬剤にて4つ以上の卵の発育を認める場合、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

 

レトロゾール

生理3日目より5日間、1日1錠または2錠内服します。

クロミッドと似た作用により、卵胞を刺激し発育させるお薬です。血中半減期が短いため、クロミッドに比べ副作用が少なく、妊娠率が高いといわれています。

 

セキソビット

生理5日目より7日間、1日6錠内服します。

シクロフェニル療法内服薬で、卵胞を刺激し発育させるお薬です。クロミッドに比べ、排卵誘発作用が弱いのと副作用が少ないのが特徴です。軽度生理不順の方に使用します。

 

HMG

ヒト卵胞刺激ホルモン(FSHとLH)製剤で卵胞を刺激し発育させる注射薬です。内服薬では卵胞発育が足りない場合に数回使用します。院内注射です。

こちらの薬剤にて4つ以上の卵の発育を認める場合、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

 

ゴナールエフ、フォリスチム

ヒト卵胞刺激ホルモン(FSHとLH)製剤で卵胞を刺激し発育させる注射薬です。内服薬では卵胞発育が足りない場合に数回の使用します。在宅自己注射です。少量から開始し、卵胞発育や卵巣過剰刺激症候群になっていないかを慎重に管理しながら徐々に増量します。妊娠率が高いため推奨される方法ですが、注射期間が2週間以上かかることや通院回数が多くなること、保険適応されても費用が比較的高いというところがデメリットです。

こちらの薬剤にて4つ以上の卵の発育を認める場合、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、多胎妊娠のリスクがあるため、避妊していただく必要があります。

 

ブセレキュア

GnRHアゴニストと呼ばれる薬剤の一種で排卵を促す点鼻薬です。脳の下垂体に働きかけて排卵をコントロールするために使用します。点鼻をしてからおおよそ36時間~40時間前後で排卵します。HCG注射に比べ、卵巣過剰刺激症候群のリスクが低いともいわれています。排卵誘発目的で短期的に使用する場合は副作用の心配はありませんが、稀にアナフィラキシーなどの重篤な副作用が起こる場合があります。タイミング、人工授精での使用は保険適応外のため、¥12000/1本かかりますが、数回使用できます。

 

HCG

下垂体から分泌される黄体化ホルモン(LH)と同様の作用を持つ薬剤で排卵を促す注射薬です。脳の下垂体に働きかけて排卵をコントロールするために使用します。注射をしてからおおよそ36時間~40時間前後で排卵します。

 

黄体補充薬

高温期をサポートするお薬です。

 

デュファストン

黄体ホルモンのお薬です。子宮内膜を充実させ、受精卵が着床しやすい状態にします。基礎体温の上昇作用がないことが特徴です。副作用としては胃腸障害(吐き気や嘔吐)を時々認めます。

ルトラール

黄体ホルモンのお薬です。子宮内膜を充実させ、受精卵が着床しやすい状態にします。基礎体温の上昇作用があります。副作用として、胃腸障害(吐き気や嘔吐)がデュファストンと比べて少ないです。

プレマリン

卵胞ホルモンを補充する内服薬です。卵巣機能の改善、子宮内膜の状態を改善する効果があります。

 

その他薬剤

チラージン

甲状腺ホルモン補充療法剤として内服します。甲状腺機能低下症は卵巣機能の低下、流産の軽減や児の発育障害や知能発育に影響するため妊娠前・妊娠初期はチラージンを内服し、TSH(甲状腺刺激ホルモン)を2.5μU/ml以下に維持することが望ましいといわれています。

 

カバサール

乳汁分泌ホルモンの働きを抑え、生理不順を改善するお薬です。副作用として吐き気や嘔吐、頭痛を認めることがあります。妊娠の可能性がある場合は中止します。

ユベラ

微小循環を改善するお薬です。子宮内膜の血流を増加する作用があり、黄体機能が改善や子宮内膜を厚くさせます。妊娠の可能性がある場合は中止します。

メトホルミン

糖尿病の内服治療薬です。インスリン抵抗性を低下させます。高インスリン状態では排卵障害を伴うことが多く、多嚢胞性卵巣症候群はその代表疾患です。インスリン1.6以下が望ましいといわれています。メトホルミンと併用投与とクロミフェン単独投与の比較において、排卵率76,4%、26,4%、妊娠率27,4%、3,8%とメトホルミンと併用が極めて効果的であることが示されています。妊娠までの連日投与がなされます。造影剤を使用する際は内服中止を。副作用として、下痢、食欲不振、服痛、全身倦怠感、頭重を認めることがあります。妊娠の可能性がある場合は中止します。

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